9月26日、金谷(かなや)港。
くりはま丸に乗り込みました。
さてwebのあちこちに、東京湾フェリーに乗った人の感想があって「結構揺れる」的なコメントが多かったので覚悟していたのですが、実際に乗ってみると「結構」というほどでもなかったです。
えーと
海、こんなんなってるけど
いーのかな
あ、
降りようと思っても
もう
降りられなくなってるし
ええ。「結構揺れる」じゃなくて、
すごく揺れたってのが適切な表現ではないかと。
出航直後まで甲板で呑気に写真を撮っていたのですが、港を出るや否や大揺れです。慌てて客室に戻ろうとするも、揺れで振り飛ばされそうになり、風で吹き飛ばされそうになり、足元はずるずる滑り、もはや右も左も頼れず潮を浴び・・・恐らくは極めて情けない格好で何とか客室にたどり着きました。ほうほうの体、ってのはこういうことを言うのでしょうな。ついでに船内放送の真っ最中でした。
「本日荒天のため危険ですので甲板には出ないようお願いします」 ・・・確かに危険だ
あの日、くりはま丸はなぜ出航したのか──なんてサブタイトルが付いた映画が作られないことを祈ります。
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外の景色を見ていた日には船酔い確実なので、なるべく船室中央に座ってタヌキ寝入りする作戦を敢行。上下動だけとか、左右動だけならまだしも、不規則にローリングするのでタチが悪いです。時おり、波のぶつかりどころに依るのでしょうか、ドーンと突き上げられます。
途中、何かやっていると思ったら、揺れで外れそうになった天井の化粧パネルを乗員が撤去してました。その開けた目で前方を見やれば、すぐ前を国籍不明(?)の貨物船が横切っていて、こちらの進路を完全に塞いでいます。鉄道の非常制動距離にも満たないほどにお近づきの距離。大丈夫かいな?
どうにかこうにか陸地が見え始め、素人目にも「あそこに着くのだろう」と判った頃には揺れも落ち着いてきました。久里浜側は波が港にあまり入って来ないようです。下船してほっと一息、振り返ると「荒天のため欠航中」の看板が。おいおい。
帰宅してからwebで運航状況を見てみても「12:45以降、欠航中」のまま。本来のダイヤでは、12:45に金谷と久里浜を相互に出航する便があって途中ですれ違うはずが、このときの久里浜発の便つまり、途中ですれ違うべき反対方向の便は「荒天のため」欠航し、同じ境遇に置かれているはずの私の乗った金谷12:45発の便(しかも実際は13時頃に遅れて出航)が、今日の最終便ということになったようです。つまり、運航した中では今日一番の酷い便だったことになります。はたして運が良いのか悪いのか。
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要は・・・本来ならこの便も欠航するところが、観光バスがお待ちかねということで大人の事情で無理して運航したんでしょう。
久里浜: 風が強くなってきたから、もうウヤね
金谷: えっ!観光バスが3台待ってますよ
久里浜: 3台も? しょうがねぇ、もう1往復するか
金谷: そ、そうですね。ウヤると観光バスはうるさいし、払戻もデカイですから
久里浜: 船長呼び戻してくるから15分遅れるぞ
陸地が見えたときにはホッとしましたね。やっと揺れも収まってきて、私自身も復活
下船して通路をテクテク歩きます。
最後の客=私(乗客数をしっかり数えられてますからね)が通り過ぎると、通路にチェーンをかけてました。
振り返ると
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徒歩で京急久里浜(けいきゅう-くりはま)へ(バスもフェリーの時刻に合わせて走っています)。Suicaの処理をしてもらい、ホームにあがるとちょうど高砂(たかさご)行きが来ました。これで金町(かなまち)まで階段昇降ゼロ確定となり。かぶりつき席が空いていたので(以下略)。京急の横浜(よこはま)以南はカーブが多いんですね。知らなかった。
それにしても。電車は揺れなくて快適だ。Zzz・・・(終)