子どもの頃に見た乗り物の絵本には、新幹線、小田急NSE、名鉄パノラマカーは必ず載っていたものです(他には御茶ノ水(おちゃのみず)付近の丸ノ内線や、大船(おおふな)付近で国鉄と交差する湘南モノレールなどが定番)。私は乗り鉄ではないので、積極的に乗りたいとは思いませんが、やむを得ない事情(笑)があれば拒否する理由もありません。ここは素直に「子どもの頃、一度は乗ってみたいと思ったであろう小田急ロマンスカーの展望席」をありがたく堪能することにします。時代の趨勢によりNSEではなくてLSEではありますが、この際たいした問題ではありません。
お昼どきでもあるし、ロマンスカー弁当でも車内で買って食べようと思っていたら、新宿発車直前に「この列車に車販はない」という放送があってズッコケました。この点は線内ビジネス利用を主な客層とする「さがみ」ゆえ、「はこね」よりは格が劣るところなんでしょう。そういえば、乗り物絵本に登場するロマンスカーは、きまって「はこね」でしたね。とはいえ、小田原(おだわら)までの70分あまりは、あっという間でした。
小田原で降りるのは実に久しぶりです。そもそも電車というもの自体に、最近は乗ってませんけど。私が知っている小田原駅は、JR(かろうじて国鉄時代ではない)の改札内に小田急の連絡改札がある形でしたが、すっかり橋上駅舎・橋上通路となり、分離されていました。そもそも昔は地下道ではなかったか・・・? 学生時分は交通費を浮かすために、小田原-代々木上原(よよぎうえはら)-千代田線(ちよだ-せん)というルートをよく利用していました。そう、根府川(ねぶかわ)の鉄橋(白糸川橋梁)に行くときとかね。
小田原からはJR東海道線の普電、13:20発。211系のセミクロス車なので珍しいなと思ったら、トップナンバーでした。車番をチェックしてしまうあたり、悲しい性です。熱海(あたみ)では少し時間があって、1番線の立ち食い屋で蕎麦を注文したつもりが、うどんが出てきました。店の人が間違えたのかなと思いましたが、食券の券売機をもう一度よく見てみると、押したつもりのボタンには、しっかり「うどん」と書いてあります。というか、自分が食べているものがうどんであることに気づいたのは、すでに半分ほど食べてから。あらゆる点において救いようがないですな。
熱海からはJR伊東線(いとうせん)、14:13発。東急8000系いや伊豆急の8000系です。一時期は東横線沿線に住んでいたのでよく乗りました。当然ロングシートかと思いきや、海側はクロスシートに改造されています。私は必ずしもクロスシート推進派ではありませんが、観光客としてはクロスシート歓迎というところでしょう。でも混んでいたので立ち。
ほどなく網代(あじろ)着。宿まで徒歩5分。
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本日のお宿 平鶴[画像]
(写真提供:楽天トラベル[画像])