釜石線は早くにCTC化されたのに山田線が遅かったのは、「どうせ廃止する(廃止したい)路線だから」放置プレイしているのだろうと穿った見方をしていたのですが、そうでもないんでしょうかね。同時に途中駅がすべて無人化され、100kmあまりの区間のうち両端にしか駅員配置がないという、スゴイ状態になります。
もっとも以前、20時頃に上米内駅から列車に乗ろうとしたら、とっくに駅窓口の営業は終わって無人状態になっており構内は真っ暗、ややもすれば幽霊駅のよう。
「列車、本当に来るんかいな」と心配になったのを思い出します。
さすがに日本の鉄道ですから心配は杞憂に終わりましたが、私の人生において「乗るべき列車が来るかどうか心配になった」ことは、そうそうありません。(「撮るべき列車が来ない」のは日常茶飯事でしたが)
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CTC化は意外だったとは言え、よく考えてみると工事費用は必ずしも路線長に比例するものではなく、交換駅の数に依るのかも知れません。もっと言えば分岐器の数。
今回、区界駅を棒線化し、残る交換駅はわずか3駅。理論上は6器の分岐器で事足ります。安全側線用の分岐器などあっても、上下本線の振り分け分岐器と連動させれば操作は6系統・・・いや下り方・上り方も統合して1駅1系統x3駅でもいいのかな。
CTC化と言えば大袈裟に聞こえますが、国鉄時代によくあった、近隣駅からの遠隔操作の拡張版と考えれば、思ったほど工事費用はかからないのかも知れません。想像の域は出ないものの、工事費用<有人駅の人件費 と判断されたのでしょう。
ただ、岩泉線が廃線になったことで茂市駅の配線が簡略化できた事実もあります。切り捨てられた路線があったことで「山田線をCTC化しやすくなった」とすれば、心情的には複雑ですね。