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クロ157お召

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非貫通形の独特なマスクを持ち、鉄道を扱った子供向けの文庫本では常にエリート扱いで紹介されていた157系電車は、私が物心付いた頃には僅かに及ばず廃車となっていました。しかし1輌だけ、今なお車籍がある(らしい)157系列の車輌があります。

そう、クロ157-1。

「ロ」すなわち形式称号上はグリーン車となっており、聞くところによれば「ロ」どころか「イ」を与えていいほどの車内設備を有しているそうです。しかし我々一般人はグリーン料金を払うからと言っても、乗ることは(おそらく)決して出来ません。なぜなら、皇室・国賓専用の貴賓車であるからです。


国鉄からJRに成りたての1987年夏、ある達しが上がってきました。品川-東京間を1往復するだけの試運転列車と、その翌日に原宿駅での転轍機の鎖錠解除・出発信号機の一時使用開始というものです。さすがにそのものズバリの達しは来ないものの「臨時列車運転に伴う通達を、関係箇所のみに配布する」という、平たく言えば「特別な達しを出しますよ、ということを知らせる達し」は来るので、これはもう決まりです。

お召し列車のダイヤなど正確にわからなくても、常識的に考えればある程度まで絞り込めますし、何より当時の鉄道ダイヤ情報にしばしば掲載されていた山手貨物線の1時間目ダイヤには、原宿駅に発着する謎の二重線のスジが書き込まれていました。半ば予定臨になっているわけで、これを見れは一目瞭然。「ほうほう、○○○Mと△△△Mの間だな」

夏休みにはまだ早いのですが、学校の試験休みだったので、2日間とも撮影に出かけることにしました。1号編成のお召し列車は見たことはあるのですが、電車のお召し=クロ157-1は自分にとって初めてです。


まずは、1987年7月14日(火曜日)の試運転から。
当時の私は鉄モード全開で、スキあらば色々な列車を撮り歩いていましたので、全然関係ないオマケのカットも含めてどうぞ。


■1987-7-14 池袋 クモヤ193
お召しの試運転は午後なので、午前中はこんなアルバイト撮をしていました。当時の埼京線ホームからの撮影で、山手貨物線下りは平面交差がある関係で「絶対にカブらない場所」として重宝しました。一番手前の線路は埼京線上りで、普通に考えればこれが癌になるわけですが、すぐ先で山手貨物線下り(クモヤが走っている線路)と平面交差しているので、山手貨物線の下り列車が来るときは埼京線上りの出発信号機は絶対に「赤」になっているわけです

■1987-7-14 池袋 なのはな(=幕張電車区のお座敷電車)
ネガのラスト駒だったため絵柄が切られてしまった・・・。もっとも、ラスト駒であることは認識した上でシャッターを切ったはずで、当時の「なのはな」なんて珍しくも何ともありませんでしたから、絵柄が切れたら切れたでいいや程度の存在


■1987-7-14 大塚 EF651033
みごとに車運車を連ねた臨貨。運転区間は宇都宮(タ)-根岸だったと思います。なにゆえ山貨経由で運転されたのかは謎ですが、多少なりともガソリンを積んでいる関係上、長大トンネルがある武蔵野線を避けたのかも知れません(返空は武蔵野線経由)。これだけの台数の車を、たった1両の機関車が牽くなんて単純に考えてスゴイ


■1987-7-14 田町 165系 急行「東海3号」
前面の列車種別幕が「急行 静岡」タイプになっています


■1987-7-14 田町 お召し試運転 走っているクロ157-1を見たのは初めて


■1987-7-14 田町 お召し試運転 東京への送り


■1987-7-14 田町 お召し試運転 東京からの戻り


■1987-7-14 田町 お召し試運転 クロ157-1を狙ったつもりだったが

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デゴイチよく走る!
DB 鹿 宿